The VISION トップの描く未来図

小路 明善
アサヒグループホールディングス株式会社 代表取締役社長 兼 CEO

小路 明善

[ 空振り三振を恐れるな。 ]

略歴

1975年、アサヒビール入社。1980年に労働組合専従社員、1995年に人事担当、2001年に執行役員を歴任。2007年、アサヒビール常務取締役兼常務執行役員を経て、2016年よりアサヒグループホールディングス社長就任。2018年にはCEOを兼務。現在に至る。

現在の仕事についた経緯は?

失敗は付き物です。それはどんなに有能な経営者でも同じでしょう。たくさんの失敗を経験してきたからこそ、意義のあるポジションに辿り着くことができるのだと思っています。
そして、その失敗は「見逃し三振」ではなく、自分の全力を振り絞った「空振り三振」であることが大事です。

私は以前、スーパードライの姉妹品の企画開発に携わったことがありましたが、その当時のスーパードライは、いくつかのタブーが存在していました。その一つがシルバーのラベルです。ラベルを一新してしまえば歴史は覆され、本当の意味での真価が問われることになる。固定概念を変えることに目を背ける人も多かったためです。

しかし企画開発において何より大切なことは、それまであった通例に従うことではなく、いかにブランド価値を向上することができるかどうか。
だから私は迷わず、新たなラベルでの発売を決めました。失敗を恐れず、空振り三振をする気概があったからこそ、今のポジションに就くことができたのだと思っています。

仕事へのこだわり

私はビール会社の経営者ですから、誰よりもビールのことを考え、知識を蓄え、スーパードライの強みや弱みを熟知することが務めです。

そのため毎週末、スーパードライを取り扱う店舗へ妻とお忍びで訪れては、当社の商品の醍醐味を肌で感じる習慣をつけています。これはもう30年以上も続く私のルーティンで、誰よりもビールを愛し、人に語れるくらいにはなったと思っています。私は技術者ではありませんから、少しでもお客様目線に立った思いを常日頃から共有し、ビールを誰よりも愛すること。それが私にできる最大の使命だと思っているのです。

そして社員が道に迷わぬようにビジョンを指し示し、そこに向かうためのミッションを果たしていくことも重要です。まさに原野に線路を引けるようなリーダーとなることが、私が仕事をしていく上で大きなモチベーションにも繋がっています。

若者へのメッセージ

私がアサヒグループホールディングスの社長に就任して以降は、海外M&Aを積極的に手掛けてきました。アサヒブランドのさらなる「グローバル化」に注力し、世界を股に掛ける一大企業としての一歩を着実に歩むことができたと自負しています。これからもスーパードライをはじめ、多様なブランドとのシナジーを発揮しながら、国内事業と海外事業の両輪で成長を加速させていきたい。
若い方々も前例や通例に捉われず、常に新しい挑戦を続けながらグローバルな人材に成長していってほしいと期待しています。